前書き公開[1]アクセル デジタル時代の営業 最強の教科書

前書き公開[1]アクセル デジタル時代の営業 最強の教科書
2017-05-25

世界最高峰の理系頭脳で、進化する営業

「いままでの営業スタッフは、これから過去の人になっていく」

従来から営業に向いているのは、文系出身者というのが、常識だった。
顧客との信頼関係を構築しながら、ニーズを把握し提案する能力が、
どちらかといえば文系よりのスキルだからだ。

しかし、その文系王国が、理系出身者に取ってかわれようとしている。

いまや営業スタッフは、技術に通じ、システムに明るく、分析に強くなければならない。
つまり理系思考をもたない限り、結果をあげられなくなってきている。
それだけの大変革が、営業現場で起こりはじめている。

この変革の引き金をひいたのが、マーケティング・オートメーション(MA) 
—— すなわち、広告による見込客の獲得から、成約、リピート客への育成、紹介促進といった、
一連の顧客獲得プロセスを自動化するシステムである。

本書の著者マーク・ロベルジュ氏が務めていたハブスポット社は、
このMA分野における主要プレーヤーの1社だ。
創業当初、営業スタッフがひとりもいなかった同社を、ロベルジュ氏は世界有数の企業へと成長させた。

その鍵は、デジタル時代において、予測可能な増収を実現していく営業組織を築くことであり、
その方法論を極めて具体的に記したのが、本書『アクセル』である。

もし、あなたが野心的な営業責任者、あるいは事業経営者であれば、
本書ノウハウを手にいれた興奮を抑えられないだろう。

なぜなら、実際にロベルジュ氏が、ハブスポット社の売上をたった7年間で、
ゼロから年商100億円へと急伸させたように 
—— あなたも売上を3倍、10倍と成長させる明確な道筋を描けるようになるからだ。


■ 人工知能の導入で、営業スタッフはお払い箱に?

ロベルジュ氏がMAの主力プレーヤーであるハブスポット社出身であることから、気の早い読者は、
「日本では、どこの会社のMAシステムを導入すればいいんですか?」と尋ねたくなるだろうが、
それが間違いのはじまりだ。

現実には、高価なMAを導入しても、顧客獲得が自動化されるどころか、メール開封率を把握する程度の活用。
システムが見出した「ホット客」のリストを営業部に提出しても、誰が担当するか決められてないため、
ほったらかしにされたまま。
社内の理解も進まず、そのうちログインされなくなってしまうことすらある。

その理由は、システムを活用できる準備が、ひとの側で整っていないからだ。

そもそも営業は、ホワイトカラーの非生産性を象徴するような現場である。
人間関係が重視される領域で、細かく作業を分析しても、
なにが結果につながっているのか数値で把握しづらい。

その文系王国にメスをいれたのが、エンジニアリング分野で世界最高峰の大学、MIT出身のロベルジュ氏だ。
この理系頭脳を使って、営業活動を分析した結果、デジタル時代において、増収を加速的に実現していく、
営業の方程式が見出された。

彼の分析によれば、「計測可能、予測可能な増収」は、次の4つを組み合わせることで得られる。

1. 営業採用方式
2. 営業育成方式
3. 営業マネジメント方式
4. 見込み案件創出方式

ご覧のとおり、理系頭脳が見出したのは、営業スタッフひとりひとりの生産性をあげるための方式ではなく、
営業スタッフが集う場である「営業組織」の生産性をあげるための方式だった。


この結論には、驚いた! 
—— なぜなら人工知能の時代にあって、
顧客獲得を自動化するシステム(マーケティング・オートメーション)は、
営業人員を減らすことになると思いきや、現実は、真逆だったからだ。

デジタルを使いこなす、有能な営業スタッフを増やせば増やすほど、
確実に売上はあげられるようになったというのだから。


しかもデジタル時代に、強い営業組織をつくるために必要な方式の4つのうち、
3つまでが、採用、育成、管理という極めて人間的な作業。

そして最後のひとつ —— 見込み案件の創出も、
ジャーナリストを雇うこと(P220)という、これまた人間的な作業だった。

ロベルジュ氏が、それぞれの方式で説明する効果的な手法は、次のように極めて具体的・実用的だ。

● 会社ロビーで会った時にわかる、採用の判断ポイント(P58)
● SNSで採用候補者にアプローチする際の、効果的メール文案(P83)

さらに・・・、
● 社員研修初期に行う実践的な演習(P122)
● 最高の営業コンテスト開催法(P183)
● 見込み客発掘のための、コンテンツ制作担当者の探し方(P220)

このようなチームづくりのアイデアは、伝統的な日本の営業組織では、
どちらかといえば、ベテラン社員が当たり前にやっている暗黙知のようなもので、
営業マニュアルをつくる際には、抜け落ちてしまいかねないほどだ。

しかし、営業活動の多くがデータ化された結果、
ちょっとしたアイデアの組み合わせが、爆発的な効果をもつことが数値で明らかにされた。

ロベルジュ氏が見出した営業生産性向上の策をみる限り、日本的な営業慣習のそのものが、
デジタル時代に、再評価されるのではないかと思えるほどである。


続き【2】はこちら

⇒書籍『アクセル デジタル時代の営業 最強の教科書』はこちら